「ウガンダ」の国名の発音で正しいのは、「ウガンダ」か「ユガンダ」か、どちらでしょうか。
「ウ」はスワヒリ語で国を意味する接頭語です。カンパラを中心にした王国を、ガンダ王国と言いますが、ガンダ語では「ブガンダ」です。ガンダ語では「ブ」が国を指す接頭語です。しかし、19世紀にウガンダに英国人がウガンダに来た時に、同行していたスワヒリ語通訳が「ブガンダ」を「ウガンダ」とスワヒリ語で英国人に伝えた為、「ウガンダ」という国名になりました。これに対して、ガンダ政府は英国政府に「ブガンダ」と直すよう要求しますが、受け入れられませんでした。
では、なぜ「ウガンダ」が「ユガンダ」と発音されることがあるのでしょうか。それは、英国人が「ウ」を「ユ」と発音するからです。それに合わせてウガンダ人まで「ユガンダ」と発音することもあります。自国の言葉ではないスワヒリ語で「ウガンダ」国名を付けられ、またちゃんと発音ができずに「ユガンダ」と発音されている訳です。
他の国の名前で言うと、「ウクライナ」か「ユークレイン」も同じことですが、現地語読みをするか、英語読みをするか、という違いです。「トウキョウ」と読むか「トキヨ」と読むか、「チューリッヒ」と読むか「ズーリック」と読むかというところなのですが、英語読みすると全く別物になってしまうことも多いですね。
「ウガンダ」の場合は、「ウガンダ」がスワヒリ語発音、「ユガンダ」が英語発音ということになります。どちらも自国の言葉や発音ではないのが関心深いところです。
きれいな英語での会話の場合は「ユガンダ」と発音したほうが自然に聞こえるでしょうし、ウガンダ英語、日本語英語、日本語の場合は「ウガンダ」と発音したほうが自然だと思います。