ウガンダでの給油は早い。給油口に、ガソリンのホースのノズルを指し込んで、10秒ほどで給油を済ませてしまう。さすがにタイヤ交換はしないまでも、自動車のレースのF1のピット・タイムと大差のない速さだ。
特別な給油機材を使っているわけでもないのに、ウガンダでの給油はなぜそんなに早いのだろうか。
それは、あまり給油しないからだ。乗り合いバスが特にその傾向が強く、1-2リッターしか給油せずに、小まめに小まめに給油しながら、お客さんを運ぶ。それ故に、F1のような素早い給油が可能になる。一般の自家用車でも、一度に5リッターから10リッターくらいしか給油しない人が大半だと思う。
乗り合いバスの運転手の場合、オーナーから空タンクで渡され、空タンクで返すのが原則なので、ガソリンが残った状態で返すのは損失になる。なので、ぎりぎりまで頑張り過ぎて、道中で車が止まることがある。街乗りの場合なら、車を降りて歩くという選択肢があるが、長距離バスでやられると文字通り立ち往生してしまう。
逆に、満タンにする時は、徹底的に満タンにする。一旦、通常のペースで給油をして満タンになると、次に皆で車を揺らしてタンクのエアを抜きながら、少しずつ足していく。最後の500ccを入れるのに、5-6分でも延々と時間を掛けて頑張る。客の時間など気にせずに、給油をすることに夢中になっているその姿は、ギネスに挑戦しているのかと勘違いしてしまうほどだ。
ガソリンの入れ方に、国民性が現れていると思う。
ウガンダでの取材や撮影のコーディネートは和田篤志まで。
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