最近、やっと目にすることが減ってきたが、教師の体罰が原因で高校生が自殺した事件など、体罰絡みの記事を読みながら、この体罰の文化はどのようにして始まったのかを考えていた。
ウガンダでの学校の体罰は、外来の文化のようだ。探検家や宣教師がアフリカに来て、教育(正しくは西洋教育)を始めたが、最初から棒で叩いて教育をしていたらしい。
当時、教育は地元の有志の子供などごく限られた範囲でのみ行われ、今では既におじいちゃんになっている人から、彼らのお父さんの世代がどのような教育を受けたかを聞いたことがある。日本人は知らないかもしれないが、教育と言っても、ウガンダに持ち込まれたのは、スパルタ教育といってギリシャで始まった厳しい教育で、とても厳格な教育で先生は棒で叩いて子供に教育をした、それがウガンダでの教育の始まりだ、と言っていた。
同様に考えると、日本で体罰や暴力が公然と行われるようになったのは、明治維新の富国強兵の頃ではないのだろうかと考え、ネットで調べてみた。私以外にも同じことを考える人もいるようで、グーグルで「日本 体罰」と入力したら、「日本 体罰 歴史」と私が調べようとしていた言葉が検索候補に出てきた。多くのサイトが、明治維新後の文化として捉えているようだ。明治維新の頃に持ち込んだ西洋文化の負の遺産なのだろう。ただ、明治維新なしに現在の日本はあり得ない。
ウガンダの学校では体罰が禁止され、当時体罰なしで教育が成立するのかなど、体罰への関心が高まったが、体罰を肯定する声がかなり多かったのを憶えている。ただ、今でも、体罰を振るう教師はいくらでもいる。
日本もウガンダの外来の文化として始まったようだが、もうそろそろ自分たちでその定義を決めないといけないのだろう。私は体罰は大嫌いだが、物事の良し悪しを知るために、幼年期に母親から散々叩かれたことには感謝している。
蛇足
イギリスのガーディアン紙を読んでいたら、10代の少年のホームレス殺人事件が、実名・顔写真付きで報道されていた。主犯の17歳は最低12年の刑を科せられるようだ。日本のいじめ事件も、同様に実刑をくだし、報道をすれば良いと思った。
http://www.guardian.co.uk/uk/2013/apr/15/three-sentenced-homeless-man-murder