裁判終り その一

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2021年4月にオンラインの裁判に出廷したことを書いた。正確に言うと、告訴人の私は物理的に裁判所に出廷し、被告が刑務所からオンラインでの出廷だった。この時、所轄の裁判所にオンライン裁判の設備がないとのことで、最高裁で裁判が行われたのだが、会場が変わったのが理由だったのか、私と被告をつなげることはできなかった。

コロナ禍、ウガンダの裁判所

 

そして、その裁判に今週また行ってきた。ロックダウンが終わったためか、今回は所轄の裁判所で裁判が行われ、被告と私の両者が物理的に裁判所に出廷した。裁判所に着いたのは9時だったが、裁判が始まったのは14時くらいだった。血糖値が下がりやすい私は常々間食を持ち歩いているのだが、裁判所であまりバクバク食べる訳にはいかず、やや辛い時間帯だった。

 

裁判所内には、刑務所から連れられてきた被告がたくさんいる。私の被告が誰か顔を覚えていない。もらい事故の交通事故の裁判なのだが、事故のあとで彼の入院先の病院にお見舞いに行った時に少し会っただけなので、どうしても顔を思い出せない。私の席の後ろにいる若い女性が被告の奥さんだったように憶えているがそれもあまり自信がない。

 

裁判官も疲れたのか、私の裁判が始まる前に休憩が入った。とりあえず水筒の水を飲む。血糖値を上げるために甘い飲み物にしておけば良かったと少し後悔する。仕事のメールが来ていないか、スマホを広げてチェックし、午後のアポを一つ取り消す。そうしていたら、検察の担当者から呼び出された。

 

被告が過失を認めた上で示談を申し出ているがどうするか、という相談だった。刑事裁判を進めた理由は、彼が運転していたバイクのオーナーと彼が運んでいた乗客が、法外な金額のバイクの修理代なり医療費を私に請求してきたことにあり、彼が私の車の修理代を払えると思っていないし、請求するつもりがないこと、私の求めているのは、今後誰からもなんの請求もこないことの1点だけだと答えた。

 

(続く)

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