シャーペンを治すということ

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夕食後、本を読んでいると、隣の部屋から娘のすすり泣く声と言い合う声が聞こえる。泣き声が大きくならないうちは、無視する。

少ししてから様子を見に行くと、未だ何か言い合っている。

私:「どうしたの。」
娘:「お兄ちゃんがシャーペン壊した。」
息子:「壊れてないよ。」

分解したシャーペンを組み立てられなくなっている息子。

私:「貸しなさい。で、宿題を続けて。」

娘のシャーペンが壊れていて、息子が治せない。ここは絶対お父さんが治さないといけない場面だ。シャーペンを治した父を娘は尊敬するに違いない。

娘:「お父さん、治る?」
私:「直ぐ治すから、宿題しなさい。」

10分経過。

部品は5点しかないのに、組み立て方が分からない。学生の頃から、鉛筆派でシャーペンを殆ど使ってこなかったことを悔やむ。娘の部屋に戻る。

私:「同じシャーペン2本持ってる?」
(それをばらせば、これの組み立て方も分かる筈だ。)
娘:「ちょっと待って。」

シャーペンを手渡す娘。シャーペンは全く違うタイプのもの。参考にはならなかった。自分の部屋に戻る。

更に10分経過。いろいろ工夫をしてみるが、はまらない。少し希望を失う。

更に5分経過。組み上がった。カチカチもできる。しかし、芯が出てこない。先に古い芯が詰まっていることに気付き、それを取り出す。カチカチやったら、ちゃんと芯が出てきた。

娘の部屋に向かう私。

私:「はい。」
娘:「お父さん、ありがとう。」

お父さんはシャーペンが治せて当然なので決して誇示はしなかった。

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