動物園

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入院して1ヶ月近くになる。

隔離病棟に入院して、一番最初に思ったのは動物園の動物のことだ。自然から連れ出されて、動物園の檻の中にいる動物と、現在私の置かれている現状が似ているから。

食事が自動的に与えられるとは、怖いものだ。何をしなくても、食事は時間通り、しかも栄養価まで考慮されたものが与えられる。人間は働かなくて良くなり、動物は捕食や餌探しをしなくて良くなる。会社に行ってお客さんに会って、動物なら実のなる木を探したり、捕食の対象を探して狩をしなくても良くなる。移動はない。

その部屋から出られないという自由との引き換えに、生命が生き残るのに必要十分なものが与えられる。

隔離生活からのストレス、意外とこれを感じていない。快適さも十分ある。寒い冬でも空調があるし、食うには困らないし、寝放題だし、何かあれば看護師さんやお医者さんが来てくれるし。体だけでなく、精神も休ませてもらっているのだろう。この半年は仕事も忙しかったし、いろんなことが起きていたし。それと、隔離されて気付いたのだが、思ったより生活にストレスがあったこと。自発的に刺激を求めるほうだと思っているが、刺激にはストレスも同居しているようだ。

しかし、動物は人間ほど精神的苦痛を感じないだろうから、動物園の中で快適さを感じている動物も多いのではないだろうか。動物園にいる動物は野生種よりも寿命が長いという話も聞いたことがある。

長らく休むことなく生きてきたが、自由を引き換えにもう少し人生を休ませてもらおうかな。

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