ある国立公園で草原の中を散歩していた。
先の草むらに灰色の背中が見えたので、足を止めた。すると、草むらの高台から大きな物体が現れ、直ぐに消え去った。あの色、あのたてがみはオスのライオンに違いない。ライオンがいる筈のない場所なのに。でも、ライオンが見られたことは嬉しかった。だが、怖いので、これ以上先には進まないことにした。
灰色の背中の動物が草むらから出てきた。いのししだった。ライオンに食べられなかったんだ。いのししもどこかに消えた。こんなところにも動物が生息するようになったんだと、感心した。そして、次に出てきたのが、オスのライオン。今度は全身がはっきり見えている。ライオンがゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。距離はそんなにない。なぜここにライオンがいるのか戸惑いながらも、怖くなって走り出した。ライオンも走り出した。
目の前にフェンスがあったので、それを登って超えた。その先に、もうひとつフェンスがあった。このフェンスは高い。フェンスの網を必死に掴んで登る。ライオンはそのフェンスの下まで来ている。一つ目のフェンスは飛び越えてきたのだ。高いフェンスを登り終え、反対側に下りる。
さっきは気付かなかった人たちがそこにいて、皆笑っている。フェンスの向こう側に、ライオンはいなかった。助かった。
しばらくして目が覚めた。カンパラの家の中にいた。ライオンはいなかった。助かった。