1994年は、バイクタクシーが爆発的に普及した年でした。
日本の駅に放置されたカブ・タイプのバイクを、ウガンダへ輸出する商売が前年くらいから始まっていたのですが、当時のコーヒー業界の好調に支えられて、多くのコーヒー農家がコーヒーを運ぶのにこの中古バイクを購入しました。そして、街中の自転車タクシー(通称ボダボダ)がバイクタクシーに切り替わっていきます。カンパラでは、バイクタクシーのほうが多くなっていましたが、ジンジャとかでは派手な装飾をした自転車タクシーが街中にたくさんいて、自転車暴走族がたむろしているのかと思ったくらいでした。
現在は、大通りは乗り合いバス(通称タクシー)で、もっと入り込んだ場所はバイク・タクシーと区分けができていますが、当時は細い路地や住宅街にも乗り合いバスがもっと乗り込んでいました。それに、交差点や市場の片隅で客待ちをするバイクタクシーの数も今の数分の一だったと思います。免許証も持っていない人が自転車感覚で乗っていたので、交通事故もとても多かったです。
元々は、日本の産廃業者が駅に乗り捨てられたバイクを輸出するという商売なのですが、捨てられていたごみに値段が付くようになり、一時期は新聞配達のカブタイプのバイクがちょっとした車より高くなるような異常な状態になりました。
この2-3年はこの市場に変化があり、インド製の新車バイクがバイクタクシーに使われるようになりました。排気量が大きくスピードも出て、もともと二人乗り用にできているので、ゆったりと乗れて、これだけ普及しているところをみると、故障もそんなに多くないのでしょう。時代の変化を感じます。