ラストキング・オブ・スコットランド

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公開されてかなり経つが、最近やっと「ラストキング・オブ・スコットランド」を見た。途中で厭きがきて、何度か見るのを止めようかと思った。

商業映画は娯楽に徹した方が良いというか、ドキュメンタリーっぽくせずに、ドラマとして作り上げた方が面白かったのではないかと思った。ウガンダ・ロケをせずに、本国のスタジオで全部撮ったら良かったのにと。

そう思った最大の理由が、1970年代のウガンダの再現の失敗だ。街並み、エキストラの人の表情、着ているもの、全てがどう見ても現代のそれだった。70年代を再現しようとしていた部分は、殺される保健大臣とアミンの奥さん、旧車、黒人のシーンだけにでてくるセピア色の色具合だけだった。これでは、ウガンダ・ロケの意味がない。

はっきり言って、事前調査不足だと思う。現地に着いて、準備不足に気付きながらも、これじゃ駄目だなーとか思いながらも引き返すことができずに、行き当たりばったりで撮影したのではないだろうか。また、ロケ期間が短かったのではないかと思う。

さらに、がっくりしたのは、アミンを演じた役者の演技だった。「バード」で印象的な芝居をしていたのを憶えていたし、この作品でオスカーもとったと聞いていたので、少し期待していたのだが、どの辺が評価されてオスカーをとったのか理解できなかった。実在のアミンと比べると、存在感や迫力で完全に負けている。彼は顔が小作りというか、もっと不細工でもごつくて押し出しの利く顔の役者の方が良かったのではないだろうか。実在の人物との比較を抜きにしても、彼らの描きたかったアミン像が見えてこなかった。

主人公の青年医師も、70年代の若者という感じはしないし、医者という感じでもない。もう少し実在感を持たせて、役作りをして欲しいと思ったが、これは役者でなく制作側の問題かもしれない。

回教徒でミニスカートを禁止したくらいのアミンだが、彼の奥さんが水着でプールにいたり、ヌードのダンサーがいたりというのは、実際にはありえないと思う。また、私は本人に会った訳ではないが、アミンはもっと明るく陽気で馬鹿な性格だった筈なのに、気難しく神経質で暗い性格になっていた。ここら辺は商業映画なので、仕方がないのだろう。

(この映画はある方から、有り難くいただいたものでしたが、酷評になってしまい申し訳なく思いますが、見てよかったと思っています。この映画をみる機会を下さったことに感謝します。)

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