飛行機でケニアとウガンダを行き来すると良く分かるのだが、空から見るケニアは茶色で緑が少なく、ウガンダに入る当たりから一気に緑が増え、ウガンダがとてもきれいに見える。
しかし、今回のナイロビの滞在で感じたのが、ナイロビに緑が多く残っていること。本当はウガンダの方が緑は多いのだから、正確にはナイロビにはたくさん木が残っているということなのだろう。
カンパラとナイロビの違い、一番大きなのは経済力だが、都市計画という点でも違いがある。これは、元が植民地であったか、保護領であったかの違い大きいと思う。カンパラは、元々ガンダ王国の首都だったのが、ウガンダ共和国の首都になった歴史の古い町であるのに対し、ナイロビは1900年代に英国が鉄道の工事の拠点として作った歴史の浅い街らしい。だから、英国がカンパラより自由に街を作ることができたのだろう。
それ故、ナイロビ周辺の道路はきれいに碁盤の目に作られていて、中心部の道路は片側三車線もあり、木も意図的に残されているように見える。一方、カンパラは中心部でもかなり車幅の狭いぎりぎりの片側二車線で、道路が碁盤の目になっているところは、あんまりないというか、住んでいる私もぱっと思い付かないくらい少ない。緑もある程度はあるのだが、意図的に残しているというより、偶然取り残されて残っている感じだ。
それが理由でカンパラの渋滞は酷いと思っていたのだが、ナイロビの渋滞も酷かった。夕方移動をしたら、ナイロビの街中から国内線のウィルソン空港まで、1時間半かかった。日中に行った時は、15分くらいしかかからなかったのに。私の通勤も、15分が1時間強になるが、それと変わらないくらいだ。因みに、夜間ホテルで拾った流しのタクシーは、積極的に対向車線を走るなど気違いのような運転をするので、目を瞑るとあまり渋滞している感じを感じなかった。
それと、ナイロビの道はきれいだった。最近のカンパラは、街中でも物凄い数の穴ぼこがあって、放置されたままになっている。ブガンダ王国の首都、ウガンダ共和国の首都が重なるカンパラでは、カンパラ市役所が中央政府に反発する傾向が強く、都市計画らしいこともやらない。
と言うのが、表面的なカンパラとナイロビの違いで、本質的なところではもっと奥が深いと思う。ひとつの国の中にたくさん国があった国という点でウガンダは複雑だと改めて思った。
写真上:ヘロン・ホテルの部屋から見たナイロビの郊外の様子
写真下:改築の終わった国立博物館(個人的には、鳥と人骨の標本が面白かった)