現在よりもずっと交通量の少なかった1994年、その時から街中の路上駐車の問題はありました。実際、今よりもひどい状態でした。
カンパラの中心部にあるカンパラ・ロードでの路上駐車が一番ひどく、道路沿いに片側に二重駐車で2列、中央分離帯もなかったので道路の中央に1列、といった感じで、日中は合計5列分も路上駐車の車が並ぶことがありました。路上駐車が多過ぎて、本車線は1車線のみになることもありましたし、2重駐車の内側の車は、外側の車が動くまで出ることができず、とにかく大変でした。
この異常な路上駐車に警察は特に何もしていませんでした。土曜日とかお金が要るようになると、路上駐車から道路に出てくる車を、後退で道路に進入するのは違反だと言って賄賂を稼いでいる程度で、路上駐車自体は野放し状態でした。
その状態から大きく変わったのは90年代の終わり頃で、カンパラ市役所が路上駐車の管理を民間企業に委託したところから始まります。路上駐車の許可されている場所には、1台分ずつちゃんと白線を引き、そこに駐車券の回収係が待っていて、駐車した時間分の駐車料金を券で支払います。2重駐車などの違法駐車には、輪留めをして動けないようにして罰金を課し、場合によってはレッカー移動をします。確か、その両方で50ドル以上と憶えているのですが、この頃からカンパラ市内での違法駐車は殆ど見かけなくなりました。
因みに、この路上駐車の民間管理会社の第1号は韓国系の会社でした。市役所での利権が絡んだのか、2-3年で韓国系の会社の契約は終わり、現在はウガンダ人の会社が管理しています。とは言え、この基盤を作ったのは韓国人の人達と言って良いでしょう。
アフリカでの民間委託の有効性の良い例だと思いますが、警察が全然取り締まることをしなかった違法駐車を、現在も民間会社が見事に管理しています。路上の白線もそうで、交差点に引かれた白線は薄過ぎて、とうの昔に消えてしまって見えないのに、駐車用の白線は厚みがあって消えずにちゃんと残っています。その理由は、その運営が彼らの胃袋に直結しているからだと思います。