ウガンダでの生活 怒る2

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そして、怒りながらも、問題の経緯をちゃんと理解してもらい、解決方法の提案をしてみる。この時大切なのは、日本的に偉そうにしないことだ。客と売り手の関係性や約束の重要性が、日本とはあまりにも文化的に違う。殆どのアフリカの国で、イエス・キリストなりアッラーが神であって、お客様は神ではない。相手が悪いのだから、自分はどう振舞っても良いような日本的な常識は通用しない。

あくまでも、自分の正当性を主張し、理解してもらう。ごね得をしようとすると、ゆすりやたかりと思われて、正当な主張さえ信じてもらえなくなる。怒りながら正当性を主張しつつ、自分が正直で因縁をつけるような人間ではないことも理解してもらうのも大切だ。

怒る時の注意点をいくつか挙げてみる。
* 頻繁に怒らない いつも怒っていると、相手も「またか」くらいにしか思わなくなるし、原因は自分が悪いのではなくて、この人が怒りっぽい性格なだけだという認識に変わってしまう。怒るのは、対話で解決できない時だけにする。
* 長時間怒らない 聞く方の集中力を考えると、怒る時間は短い方が良い。一度自分の怒りを伝えた後は、しっかりとなぜそうなったかの経緯を説明して、冷静な対話に切り替える。
* 焦点を合わせる 今起きている問題の原因など、お互いがちゃんと理解していないと対話が成立しない。だから、原因は何なのか、問題の焦点は何なのかを明確にする。
* 相手を選ぶ 残念ながら、いくら怒っても、暖簾に腕押しになってしまい、全く問題解決に至らないこともある。どうしても理解してくれない人、特に明らかに悪意を持った人には何を言っても無駄だ。全ての人と解り合えるとは限らない。早めに見切って、自分のエネルギーを無駄遣いしないようにする。
* 相手を尊重する 対話の基本なので、特に理由はない。
* 罪を憎んで人を憎まず 今起きている問題に焦点を合わせて、相手の人格や文化は否定しないことを強調する。
* 相手が理解できるように話す 英語はウガンダ人にとっては所詮第一外国語でしかない。現地語の分からない我々のために、英語を話してくれていると思うべき。欧米人が早口の英語で捲くし立てて、相手が十分に内容を理解していないことがあるが、そういう人たちは根本的な対話力がないとしか言いようがない。相手に理解してもらおうとするのは、対話の基本だ。
* 自分の価値観や常識を押し付けない 日本でないのだから当然のこと。
* 逆切れ 相手の理解や能力の限界を超えると、逆切れの状態になってしまい、そこで終わってしまう。なので、相手を観察しながら、怒る。

で、理想としては、問題解決をした後、仲直りをして、お互いの良い関係性を築く、保持する。目前にある問題に関しての喧嘩は避けられないが、今後の関係性も保持しなければならない場合は、特にこの点が重要になる。これが難しい。

だから、一方的に怒ってお終いではいけない。相手側に問題の原因があって、こちらから解決案を提案して、更にこちらから意識的に友好関係を築く努力をする。なんとも骨の折れる作業だが、ここまで考えて怒る。

上記で、相手を選ぶと書いたが、もし今あなたが誰かに本気で怒っているならば、相手を話すに値する相手だと認めているからだ。そう思わないのであれば、その人に話さない方が良い。前回の記事の最初で、常識が違い過ぎるのが原因になっていると書いたが、こちら側の常識で怒っていることも多いのだから、怒るにしても相手のためを思って怒る。なので、多少なり相手への愛をもって怒らなければならない。相手の立場が自分以下でないところが違うが、日本語でいう「叱る」に近い感覚だと思う。

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