遠くから見た日本 残業

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初回から、平凡な題材に見えるかもしれないが、今日は日本の残業について。

いじめ、ニート、少子化、晩婚化、不倫などいろんな日本の社会問題を考える時に、その背景に日本の残業文化があるのではないかと思う。

以前に、日本で働く外国人が、日本人は終業時間を守らない、日本人は時間にルーズだと言ったという記事を読んだが、確かにそれは当たっているなと思った。日本人の立場から言わせてもらうと、日本人が残業をする最大の理由は、日本人の社会的な責任感の強さにあるのだが、ただ、滅私奉公というか、それが私的な面、特に家庭を滅ぼしているのは間違いない。

男女を問わず、子供を持つ親はなるべく早く家に帰り、家族で夕食をとるべきだと思うし、それが親としての義務だと思う。親から子に、家庭で学問以外の教育がされていないことに、今のいじめ問題も原因があるのではないか。残業をせずに家に帰って、子供を接する機会をもっと増やせば、いじめる子供もそれを苦にして自殺するようなこともかなり減らせると思う。

私の狭い見聞で言うと、日本人夫婦が海外赴任中に子を授かることは少なくない。海外勤務中は日本にいる時よりも、時間にも精神的にも余裕があって、家庭で過ごす時間が多いからだろうか。逆にとらえると、日本国内でも残業をせずに、もっと時間の余裕のある家庭生活が送ることができれば、この少子化の問題もかなり解決できるのではないか。

晩婚化に関しては、現代の日本人が若くから残業をさせられて、恋愛を楽しむ時間や異性にちょっかいを出す余裕もないのも、その理由の一つにあると思う。不倫、これも毎日定時に帰る生活習慣に変わって、残業という言い訳がなくなれば、もっと減るのでは。

夜間に仕事をするには電気が必要で、残業は会社に雇用される賃労働者が増えたころと考えると、日本人がこんなに残業をするようになったのは、戦後の高度成長期あたりからか。残業の文化が始まって、家庭がないがしろにされた延長上に、現在の経済的繁栄と、引きこもりやニートの問題があるように思う。

日本人ほどの能力と責任感があれば、定時で消灯するくらいの強い決まりを作れば、皆で頑張って、かなり残業を減らすことができるのではないだろうか。それが、できない会社・団体は、そもそも雇用形態に無理があるということか。その時に、負の経済効果も生まれるのだろうが、それと引き換えになるものを考えると、負の面を受け入れるべきだと思う。

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