「アメリカの鏡・日本」 ヘレン・ミアーズ

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この本は、民主主義思想に基づくアメリカ人が、当事者としてアメリカ人自身に反省を促すために書いたものと思われる。決して日本を正当化する目的で書かれた本ではない。ただ、(彼女の言葉を借りるなら)「公正無私」に戦前・戦中の社会の現実を的確に捉え、戦後教育に汚染された現代日本人よりも、はるかに戦前の日本人や日本国を正当に評価している。

特に前半だが、この本を読み進めることは、大きな苦痛を伴うものだった。日本が如何に苛酷な状況で戦争を戦い、またそれが日本にとって如何に不利な戦争であったのか。この本を読むことによって、私は今まで知らなかった、自分のつらく暗い過去を知らされた。

本心を言うのであれば、私はこの事実を、アメリカ人からではなく、日本人自身から教わりたかった。ただ、それは、歴史が、否連合国軍が日本人にそれを許さなかった。戦後の日本で、GHQが激しい検閲を行ったのだ。その結果、日本人に言論の自由はなくなり、次世代に自らの価値観を伝える機会を失ったのか。

この本を読むと、現在の日中・日韓の問題も、そもそもその原因は欧米列強にあったのだが、敗戦国である日本国を一人だけを悪者にしたという構図であることがよく分かる。なぜなら、アジアに攻め込んだのは、日本だけではなく、欧米も全く同様であったにも関わらず、欧米に対する批判は両国から殆ど聞こえてこないからだ。

「日本の本当の罪は、西洋文明の教えを守らなかったことではなく、よく守ったことなのだ。」

この本は、このような文体でつづられている。少し真似をして書いてみた。

この本は1948年にアメリカで出版されたが、当時日本で翻訳出版されることは連合国軍が認めなかった。それが、半世紀以上経った今翻訳本が書店に並んだ。この本を読むと、現代日本人の思想が如何に自己否定的に歪められたものであるかが良く理解できる。もう少し真似をしてみた。

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