またもや、国勢調査の結果ですが、今日は失業率。これも、頻繁に聞かれる質問の一つで、貨幣社会ではなくて、賃労働者がかなり少ない社会では、失業の定義が難しく、いつも返答に困るのですが、国勢調査の結果、公表数値として検証してみます。
1. 働いていない率
22%。これが政府の公表数値です。14-65歳の数値で、78%は就業していることになります。
区分/就業率/失業率
男性/73.9%/26.1%
女性/68.4%/31.6%
都市/60.6%/39.4%
地方/72.7%/27.3%
*因みに、分かりやすく失業率という言葉を使っていますが、実際には「働いていない率」です。
2. 働いていない率の内訳
では、次に働いていない率の内訳をみてみます。
全体では、学生42.3%、失業57.7%。
年齢別にみると、年齢/学生/失業
14歳/68.3%/31.7%
15-19歳/60.9%/39%
20-24歳/34.3%/65.8%
この14-65歳という就労年齢にありながら、就学している人たちが「働いていない率」を押し上げていることが分かります。失業ということであれば、就学している人は除くべきなので、ざっくりと計算すると、22%の57.7%が実質の失業者ということになり、ウガンダの失業率は、12.7%と計算することができます。都市部と女性の働いていない率が高いところをみると、おそらく専業主婦は働いていない方で計上されていて、そこまで加味すると、実際にはもっと低い数値なのかもしれません。
3. 業種別世帯数
分野/地方/都市/全体
農業/42.4%/44.41%/43%
製造業/14.29%/18.64%/15.82%
その他/30.83%/25.04%/28.9%
農家の世帯数が、5割を下回っているのが意外ですが、その他が多過ぎて、いまいち参考になりません。
4. 業種別人口
では、「働いている率」の78%がどんな分野で働いているかをみてみます。
分野/地方/都市/全体
農業関連/77.4%/32.9%/68.4%
サービス業/5%/18%/7.6%
クラフト/2.7%/10.2%/4.2%
ボダボダ/1.2%/2.6%/1.5%
家庭内手伝い/3%/5.9%/3.6%
人口の7割近くは、農業に属しており、この基盤が安定しているうちは、ウガンダの経済は安泰ということがいえます。また、業種にボダボダのライダーというカテゴリーがあることに驚いたのですが、男性に限定すると、なんとウガンダ人の100人に3人はボダボダ(バイクタクシー)なんですね。