その日は家で仕事をしていた。一つの仕事が終わって次の仕事を始めようと思っていたのだが、集中力が切れたというか、ちょっと休もうと思って、娘に紅茶を入れてもらった。飲み物は紅茶でもコーラでもなんでも良かったのだが、娘に声をかけたかったので、娘に紅茶を入れてもらった。娘は茶漉しを使って紅茶を入れてくれた。やはりティーバッグの紅茶よりも茶漉しで漉した紅茶の方がおいしい。
切れた集中力が戻らず、この前買ってきたヘッドホンで音楽を聴いてみることにした。千円ちょっとの安物だが、お店で試したらスマホのスピーカーよりもずっと音がいいので買ってきた。とりあえず、なんでもいいか思い音楽をかけた。そういう歌をなんと言うのか知らないが、一つの曲を名の知れた歌手が順番に歌う曲が始まった。二人目の歌手は声というか歌い方に特徴がある人で、直ぐに誰が歌っているか分かった。
その人は、若くして交通事故で亡くなったある有名グループの一人で、そのグループは好きだったので、その人のことは知っていたが、その人を特別に好きということではなかった。彼女の死後に発表されたドキュメンタリーがきっかけで彼女のことを知った。自分自身と1歳違いで、あまり幸せでない家庭で育って、付き合っていた人の家に放火して捕まったこともあって、その後全米一位のヒット曲をだしつつも、自ら運転する車の事故で亡くなる。
生前の彼女の映像を見ていると、外見が可愛らしくて歌も上手なのだが、なにかぎりぎりのところで生きているような刹那的なところを感じるのは、上手に編集されたドキュメンタリーを見たことがあるからだろうか。交通事故がなかったとしても、あまり長生きしなかったのではというはかなさを感じる。
彼女はその分野の女性歌手の第一人者で、調べてみたところ、死後20年近く経つにもかかわらず、未だにその分野の歴代女性歌手のランキングの上位に入っていて、中には一位になっているものもあった。
家で仕事をしていると、何時間も途切れなく集中して仕事がはかどることもあれば、集中力が切れて全然仕事に戻れなくなることがある。且つ、家にいつつも仕事をしなければという強迫観念を感じて、家がゆっくりできる環境でなくなったような気もする。このブログを書き終えたら、また仕事に戻ろうと思う。