「ゴリラとピグミーの森」 伊谷 純一郎 著

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私の家の本棚には、「積読つんどく」された本がたくさんある。

 

アフリカ関連の日本語の書物はそもそも数が少ない。しかも、刷数も少ないので、ある時に買わないと直ぐになくなってしまう。なので、面白そうな本があると、直ぐに買うことにしている。しかも、中古の本だと200円くらいの本もたくさんあって、好きなだけ買えてしまうので、ついついオンラインショッピングのカートに関心のある本をホイホイとたくさん入れてしまう。

 

「積読」を消化すべく時々本棚の前に立って、どれを読もうか考える。で、今回選んだのが伊谷純一郎著の「ゴリラとピグミーの森」だった。本を読み始めて、この本は未読の積読ではなくて、一度読んだことがある本であったことに気付いたが、内容が面白いので最後まで読んだ。読み始めて直ぐに出張が入ったり、他に読まないといけない本が出てきたり、完読するのに少し時間がかかってしまった。

 

 

独立前のアフリカでほんの限られた情報しかなく、使える予算も限られている中、本当の意味で手探りというか冒険に近い形で調査を始められているのに改めて感銘を受けた。また、独立前に既に野生動物の保護区があったことにも感銘を受けた。植民地化や保護領化という歴史は宗主国が責められることが多く、それはその通りなのだが、このような功績があったのも事実のようだ。

 

この本の初版が発行されたのは、1961年。私が手にした中古本は1989年に印刷された第25刷。ほぼ毎年印刷発行していたことになり、過剰在庫を持たずに毎年必要な分だけ印刷したのだろうか。そんなに読者層が幅広いとは思えない分野の本で、こんなにロングセラーになっているのもすごいと思う。1989年以降も増刷されたのだろうか。

 

 

因みに、こんな形で始まった京都大学の霊長類研究だが、現在研究機関が解体されることになってしまったようだ。この分野では世界の最先端にあると聞いていたのに、なぜこの機関をなくそうとしているのだろうか。取り返しがつかないことになる前に解体案を撤回しれくれればいいのだが。

 

–         霊長類研究所の解体に反対する運動があり、私も署名しました。関心のある方は下記のURLを開いてみてください。

Petition · 京都大学は霊長類研究所の解体をやめてください! · Change.org

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