ガーナのカタツムリ、「ンワ」 その1

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人は死ぬ前に自分の人生を走馬灯のように振り返るとか、交通事故など危険な目に遭うと感覚がスローモーションになって、短時間がすごく長く感じられて、その間にたくさんのことを感じてそして考えるようだが、私はそれをレストランで体験した。

その時、私がいたのはガーナのとある湖畔にあるレストラン。ビュッフェ形式の昼食で、お皿を持って並ぶと、レストランの給仕さんが食事をお皿に盛ってくれる。今までに見たことがない食べ物があったので、それは何か聞いてみた。答えは、「スネイル」だった。おいしい食べ物らしい。いたのが湖畔だったこともあり、湖でとれた貝のことを意味しているのかななどと勝手に想像し、その食べ物をお皿に盛ってもらった。ちょこっとだけ欲しかったのに、たくさんくれて、更に足そうとするので、慌ててお皿を下げた。

その昼食は一応会食である。席に戻って、食事を始める。ご飯やら鶏肉やらを食べた後で、スネイルを口に運ぶ。そこで私のスローモーションが始まった。

〝口に入れた時のこの食感はなんだ、とにかく気持ち悪い、噛んでみたが噛む食感も気持ち悪い、以前フランス料理で食べたスネイルはこんなんじゃなかった、思い切って吐き出そうか、精神的に動揺しているが、周辺視野に会食の相手が入り、吐き出すことを止める、アフリカに来てこんなにまずい食べ物を食べたことがあっただろうか、ということは、これは私が人生で食べたもっともまずい食べ物ということか、スネイルというのは文字通りカタツムリだったのだろうか、カタツムリには寄生虫はいないだろうか、ちゃんと衛生的に調理されているだろうか、帰りの移動中にお腹を下したりしないだろうか、噛まずに丸呑みするのはきっと良くない、まずいけどちゃんと噛んで食べよう。〟

食べていたのは短時間だったと思うが、その時間はとてもとても長く感じられた。スネイルを食べた後、ちょっとした疲労を感じるくらいだった。

あとで、この食べ物は何だったのか、地元の運転手君に聞いてみようと思って、再度スネイルの写真を撮った。

続く。

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